2015年12月20日日曜日

ラインを見つける ~ラインとは何か











  身体には、ラインと云うものが描かれています。
 
  ラインは、季節の変化に呼応して
  エネルギー分散の鬱滞に伴い、その系統の筋道を生むのです。


         

 
 
  さて、この方のラインは何処にその道筋を描いて
   いるでしょうか、、、?
 
 
 
  
 
  ここ(下図)にラインが生まれています。
  この初春の上肢の痞えが現われているのです。
 
  さて、どこに、どのように描かれているでしょうか、、。
 
 
  ~画像によって、何故
   痞えた部分、エネルギーの不全が読み取れるのか、、
   これは何とも、答えようがありませんが
   実に大まかに、しかし的確に道筋が浮かび上がっている
   のです。 
  
 


 
 
 
  このオレンジのラインが、上肢の痞えたラインです。
  第5指(小指)の根元付近から手首、
  肘にひとつポイントがあり、肩の三角筋前部に
  落ちて、肩甲骨周辺に回りながら
  胸椎8番辺りに入っています。
 
  これには裏のラインがあり、腕の内側に回りながら
  鎖骨窩、そして胸骨の3、4枚目の溝辺りに入って
   います。
 
   この裏のラインとは何かと云うと、表のオレンジのラインの
   ポイントやラインそのものを決定づけている「鈍り」の
   鬱滞し、奥に隠れている原因のラインであると云えます。
 
   これらは呼吸器の疲労が上肢(腕)に痞えており、
   最終的に胸椎7,8番に入ることから、胸骨の片側縮み等を
   引き起こしているものだと考えられます。
 
   この鬱滞域が、やがて春本番の気の上昇に伴って
   頸部から頭部への流れを阻害する要因となっていくのです。
 
 
   右半身の薄紫のラインは、今はまったく隠れて身体に
   ストックされたままで、動いていない鬱滞ラインです。
   しかし、この人の季節の変化である体勢の転移に常に
   影響を及ぼしているであろう起因たる帯域といえます。
 
   ここに触れても、ゆすぶっても、そのままでは全く何の反応も
   示さない処で、ここを揺り動かし変化をつけるには
   いくつかの迷路のような道筋と手順と機会を観つけなければ
   なりません、、、。
 
  

 
 
 
 
 

2015年5月14日木曜日

動的ラインと鬱滞ポイント








  ラインと云うのは、身体の中にその時々に応じて
   刻々変化しつつ描かれるエネルギー分散のための道筋です。

   身体は季節の変化に応じて、もっともエネルギ―分散が行ない
   やすい「体勢」と云う構えを取ります。

   「体勢」は、もっとも活動する系統やその裏にあって連動して
   活動する系統などがたえまなく寄せて返す波のように
   複合的に、重畳的に折り重なるようにして、その時
   その季の体運動の特徴を織り込んだものです。

   つまりラインは常に変化展開するもので、
   常時一定のものではないのです。
   季節の影響を受け、個人の特性からも規制されます。
   そのような諸々の条件が折り重ねられて
   その時点でのラインが生まれるのです。

   上胸部の鬱滞であれば、腕や頸部などにラインが通り
   下肢であれば腰部や仙骨部、腹などに上がってゆくもの
   なのです。
   
   この静的な神経回路的なラインは、動的な運動系のライン
   に変換するものです。
   ライン上の鬱滞ポイントを押圧等で変化を促していく
   こともできますが、これを動的に相手の身体を
   操作することで、動きとその質的な変化を誘うことから
   鬱滞から変革的な展開に繋げてゆくことが可能なのです。

   



                                   画像が小さくて見づらい場合はyoutubeにてご覧ください。
 
 
    ①上肢の手首から始めています。
     手首の鬱滞点にジッと愉気していると
     ラインが上がっていき、その道筋上に
     視線がつっかえる点があるのです。
     それが、ライン上の次なる鬱滞ポイントなのです。
 
    ②ポイントは肘、上腕、肩と上がっていき
     頸部の付け根、後頭部、前頭部を通って
     眼に入っていました、
   
    ③このラインとポイントが動的なラインと
     なっているのです。
     それが腕を取っての操体操法となります。
     この場合、肘から上腕までたどる際に
     肩を前側に突き出しながら首に上がって
     いってます。
    ④このように動的ラインを操法として
     たどっていく場合、たどり着くまでに
     自然と他の動きを制限されるように
     詰めていき、最終的にその集注感、緊張感を
     ポッと一瞬に抜くことでショック刺激を
     与え、フッと弛めてしまうのです。