2015年5月14日木曜日

動的ラインと鬱滞ポイント








  ラインと云うのは、身体の中にその時々に応じて
   刻々変化しつつ描かれるエネルギー分散のための道筋です。

   身体は季節の変化に応じて、もっともエネルギ―分散が行ない
   やすい「体勢」と云う構えを取ります。

   「体勢」は、もっとも活動する系統やその裏にあって連動して
   活動する系統などがたえまなく寄せて返す波のように
   複合的に、重畳的に折り重なるようにして、その時
   その季の体運動の特徴を織り込んだものです。

   つまりラインは常に変化展開するもので、
   常時一定のものではないのです。
   季節の影響を受け、個人の特性からも規制されます。
   そのような諸々の条件が折り重ねられて
   その時点でのラインが生まれるのです。

   上胸部の鬱滞であれば、腕や頸部などにラインが通り
   下肢であれば腰部や仙骨部、腹などに上がってゆくもの
   なのです。
   
   この静的な神経回路的なラインは、動的な運動系のライン
   に変換するものです。
   ライン上の鬱滞ポイントを押圧等で変化を促していく
   こともできますが、これを動的に相手の身体を
   操作することで、動きとその質的な変化を誘うことから
   鬱滞から変革的な展開に繋げてゆくことが可能なのです。

   



                                   画像が小さくて見づらい場合はyoutubeにてご覧ください。
 
 
    ①上肢の手首から始めています。
     手首の鬱滞点にジッと愉気していると
     ラインが上がっていき、その道筋上に
     視線がつっかえる点があるのです。
     それが、ライン上の次なる鬱滞ポイントなのです。
 
    ②ポイントは肘、上腕、肩と上がっていき
     頸部の付け根、後頭部、前頭部を通って
     眼に入っていました、
   
    ③このラインとポイントが動的なラインと
     なっているのです。
     それが腕を取っての操体操法となります。
     この場合、肘から上腕までたどる際に
     肩を前側に突き出しながら首に上がって
     いってます。
    ④このように動的ラインを操法として
     たどっていく場合、たどり着くまでに
     自然と他の動きを制限されるように
     詰めていき、最終的にその集注感、緊張感を
     ポッと一瞬に抜くことでショック刺激を
     与え、フッと弛めてしまうのです。