ラインと云うのは、身体の中にその時々に応じて
刻々変化しつつ描かれるエネルギー分散のための道筋です。
身体は季節の変化に応じて、もっともエネルギ―分散が行ない
やすい「体勢」と云う構えを取ります。
「体勢」は、もっとも活動する系統やその裏にあって連動して
活動する系統などがたえまなく寄せて返す波のように
複合的に、重畳的に折り重なるようにして、その時
その季の体運動の特徴を織り込んだものです。
つまりラインは常に変化展開するもので、
常時一定のものではないのです。
季節の影響を受け、個人の特性からも規制されます。
そのような諸々の条件が折り重ねられて
その時点でのラインが生まれるのです。
上胸部の鬱滞であれば、腕や頸部などにラインが通り
下肢であれば腰部や仙骨部、腹などに上がってゆくもの
なのです。
この静的な神経回路的なラインは、動的な運動系のライン
に変換するものです。
ライン上の鬱滞ポイントを押圧等で変化を促していく
こともできますが、これを動的に相手の身体を
操作することで、動きとその質的な変化を誘うことから
鬱滞から変革的な展開に繋げてゆくことが可能なのです。
画像が小さくて見づらい場合はyoutubeにて↑ご覧ください。
①上肢の手首から始めています。
手首の鬱滞点にジッと愉気していると
ラインが上がっていき、その道筋上に
視線がつっかえる点があるのです。
それが、ライン上の次なる鬱滞ポイントなのです。
②ポイントは肘、上腕、肩と上がっていき
頸部の付け根、後頭部、前頭部を通って
眼に入っていました、
③このラインとポイントが動的なラインと
なっているのです。
それが腕を取っての操体操法となります。
この場合、肘から上腕までたどる際に
肩を前側に突き出しながら首に上がって
いってます。
④このように動的ラインを操法として
たどっていく場合、たどり着くまでに
自然と他の動きを制限されるように
詰めていき、最終的にその集注感、緊張感を
ポッと一瞬に抜くことでショック刺激を
与え、フッと弛めてしまうのです。
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